· 奈良のこと

久しぶりにだいすきな斑鳩のことを書こうかなっと。

斑鳩町は奈良市から車で30分、電車で10分ほどのところにある

ちいさな町です。(2017年2月現在fooはここに生息しております。)

ななめ上系の伝説を多数もつ、fooの最も愛する歴史的有名人といえば!!

聖徳太子ですが、(しらんがな)

斑鳩には聖徳太子のおうちがありました。

そして世界遺産世界最古の木造建築物

さらに聖徳太子創建のお寺としてすっかり有名になった法隆寺

これも斑鳩にあるわけですが、

今書いたもの以外にも斑鳩町は歴史的資源がわんさかあります。

そのわりに

斑鳩はものすごく影がうすい町です。

世界的に有名になっちゃった

  Horyu-ji

に完全に名前まけしてまして

斑鳩町内ゆいいつの駅名まで「法隆寺」にされちゃうしまつ。

トホホ

まぁ読めないしね。

斑鳩

「いかるが」って読むんだよ!

そんな斑鳩町(いかるがちょう)に、fooは二年前に引っ越してきました。

理由は法隆寺の鐘をまいにち聞きたかったから。

(そしてじぶんの住所に”斑鳩”ってかきたかったから←)

まいにち法隆寺の鐘の音をきいて、朝のしたくやお昼の準備をする生活は

とても贅沢です。

ええとこ。斑鳩。

(もうすぐ吉野に引っ越しですが、ここ斑鳩を離れると思うととてもさみしい今日この頃)

先日の節分、2月3日は、日本で一番古い節分の行事

追儺式が法隆寺で催されました。

前置きがながくなりましたが、今回はそのおはなしを。

※吉野に行く前の斑鳩PRキャンペーン!

追儺(ついな)

節分とは、いろんな文化が習合した伝統行事なのですが、

そのひとつに追儺(ついな)という宮廷の年中行事があります。

2月3日に行われる日本の儀式というくくりでいえば、最も古い形式です。

※節分も深堀りするととてもおもしろいからそのうち書こうかな。

 …って節分おわってから思いつくわたし(あかん)

正確にいつごろから行われているのかはわかりませんが、

延喜式(えんぎしき:平安時代の法令、行事など決まり事をまとめたもの)に載っているので

少なくとも1100年前には、すでに行われていたはずです。

法隆寺 追儺式(ついなしき)

奈良県の節分といえば、やたら松明が登場します。

興福寺しかり、薬師寺しかり、金峯山寺しかり…。

これは昔の追儺の形式をのこしている、ということなんです。

(とわたしは思っています。)

そのなかでも日本で一番古く

正式な追儺の形式に最も近いとされているものが今日の題材、

法隆寺の追儺式(ついなしき)です。

火と追儺

そもそもとは、太古は厄災や穢れ(けがれ)を払い清める力があるとされていました。

だから追儺では、火の力で前年の邪気を払う意味を込めて松明がよく登場します。

※節分の翌日、春分は一年のはじまりとみなされていました。

そういえば「ひ」って神さまや霊をあらわした言葉でもあるので、

その名がストレートについている「火」って昔の人にとっては、

きっととても神秘的で神聖なものだったんでしょうね。

The aggressive☆追儺式

追儺のかたちの残る奈良の節分は、

どこもなかなかアグレッシブに鬼が松明を振り回すスリリング極まるかんじなのですが、

その中でも飛びぬけて危険とされているのがこの法隆寺の追儺式。

なんと

鬼が

松明を

観客に向かって

投げます。

はい、

鬼が 松明を  観客に向かって 投げます。

WTF!!!

おもわず三回くらい聞き返したくなる謎すぎる行為。

1000年近く前からこういう意味わからんこと(失礼)をまじめにやりつづけてる、こういう奈良の狂気ぶった一面が大好きです

※ちなみに法隆寺追儺式では計9回投げます。あぶねぇ…!笑

むかしは遠慮なくブンブン松明が飛んできていたそうですが、

現代ではお堂のまわりにしっかりと金網がはられるので安全です。

(さすがにね)

追儺式スケジュール

次は一年後になりますが、

この追儺式、ぜひ一度は見ていただきたいので

参考に詳細を書いておきますね。

場所は法隆寺の西側にある、西円堂、というお堂です。

まずそこで17時から修二会(しゅにえ:追儺式は法隆寺の修二会なんですよ。)の法要が行われます。

修二会がおわったら、18時ごろから鐘と太鼓が約1時間にわたり鳴らされます。

(一定のテンポでゆっくりと鳴らされはじめ、だんだんと早くなって…を計七回半くりかえします。とてもひま←)

※寒いですし、体調が悪かったり時間がない場合は19時ごろに西円堂に着くくらいのスケジュールでよいかと思います。

いい場所で見たい場合は17時前くらいに行けば場所取りは余裕です。

正面はカメラ小僧ならぬカメラじじたちががんばっていらっしゃるので、サイドに場所取りすることをオススメします。南側が正面ですが、西側と東側でも投げますから。

それが終わったら鬼や松明持ちたちの入場(入堂?)。

鬼は三匹、青、赤、黒。最後に毘沙門天

ほかのお寺のコスプレっぽい鬼とちがって昔の衣装に渋い面でかっこいい。

鬼にふんした人たちは事前にお酒をひっかけているので、

その酔っぱらった歩みが鬼っぽさをいい感じに醸し出します。

西円堂は八角形のお堂なのですが、

その正面と右側、左側の扉の前ではじめに鬼たちがそれぞれの所作を行います。

ゆっくりした所作で、おごそか。(酔っぱらってるけども)

所作が終わったら、いよいよ横にいる”松明もち”から鬼に松明がわたされ、

それをお堂の外に向かって放り投げます。

計9回(赤鬼、黒鬼、青が3回ずつ)投げるのですが、同じ松明(けっこうでかい)を投げては拾って、投げては拾って、とするのでだんだん軽くなり、後半になるにつれて飛びがよくなります。

毎年何回かは上に飛びすぎて、

金網を超えて観客サイドに松明がふってきます

ちなみにこのときが一番もりあがります笑

きちんと投げられると松明は金網にあたり、

観客側に火の粉がはげしく飛び散るのですが、

この火の粉をあびるとその年は無病息災で健康に生きられるとか。

やっぱりお清めの火なんですね。

かなりこわいけど。

おまけ:いつも忘れられがちな毘沙門天

鬼が去ったあとは毘沙門天があらわれて、鬼を退治する所作を行います。

法隆寺追儺式の毘沙門天は、

一般的に私たちがイメージする毘沙門天と姿かたちがかなり異なるので、

小さい子がまちがえて

「なんであの鬼は投げないん?」

とお父さんに聞いたりしていて微笑ましいです。

あれはな、鬼じゃなくて神さんなんやでー。

そういえば毘沙門天はもともと神さまで、のちのち仏教に組み込まれた、いわゆる天部ですが、

儀式のはじめに太鼓を鳴らすのは奈良の神仏習合文化の名残かもしれませんね。

※神道の儀式では神さまをお呼びするときに太鼓を鳴らしたり太鼓に合わせて神楽を舞ったりします。なんだか似てますよね。古代の風習の起源に想像がふくらみます。

ぜひ一度、稀にみるアグレッシブ節分、法隆寺追儺式を体験しに斑鳩にお越しください。

和気あいあいとした豆まきとはちがった、リアルなスリルが感じられる古代の儀式が味わえますよ。

by foo

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